2007 年 2007 巻 54 号 p. 81-84
ウイルス接種が困難であるグラジオラスへの効率的な接種方法を確立するために, 茎頂培養苗の利用を試みた。CMVとBYMVについて, それぞれの強毒株と弱毒株を供試し, 発根培地上での培養期間が異なる未順化苗の葉に対して, 純化ウイルスまたは部分純化ウイルスをカーボランダム法により擦り付け接種した。その結果, いずれのウイルスとも容易に感染し, 培養苗の生育期間が短いほど高率であった。また, 培養苗に感染したBYMVの強毒株または弱毒株は, 後代の木子に100%伝搬されることが明らかとなった。