2008 年 2008 巻 55 号 p. 39-44
東京都のワサビ栽培で発生する病害について2002~2007年まで調査した結果, 10種の病害の発生が確認された。その内3種は新病害であった。2007年に新たに発生した斑点症状について接種試験, 形態観察およびrDNA・ITS領域の配列から病原菌を Colletotrichum higginsianum Saccard と同定し, 病名を炭疽病 (新称) と提案した。また2003年に報告した Rhizoctonia solani Kühn AG1-IBによる葉腐れ症状を地際部に発生する茎腐病と区別し, 葉腐病 (新称) とすることを提案する。