2007年7月に群馬県吾妻地域の1圃場でスプレーギクの複数の品種に, 茎に明瞭なえそ, 葉にえそやえそ輪紋症状といったウイルス症状を呈する病害が発生した。キク茎えそ病の病原ウイルスである Chrysanthemum stem necrosis virus (CSNV) の特異的検出プライマーを用いてRTPCRを行ったところ, 想定される約940bpのcDNA増幅断片が得られた。そのcDNA増幅断片の塩基配列を決定し, 既知のCSNV (accession number, AF067068) ヌクレオキャプシドタンパク質 (N) 遺伝子領域の塩基配列と比較したところ, 97%の相同性を示した。以上より, 本病をキク茎えそ病と診断し, 本県における初発を確認した。