京都大学(院生) 日本学術振興会特別研究員
2015 年 82 巻 3 号 p. 415-426
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本稿では、郷土教育全国協議会・桑原正雄と歴史教育者協議会・高橋磌一の間で1950年代後半に行われた論争について、1950年代前半の小学校社会科教科書の共同執筆に具体化されていた提携関係が対立的な論争へと進展していく過程・要因を、チンドン屋をめぐる教材に着目しながら検討した。そして、桑原が主張した「郷土教育」とは、親の社会生活の個別具体性・多様性を重視する側面と、それを資本の働きという生活に内在する構造連関として系統化する側面を、同時に両立しようとする試みであったことを明らかにした。
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