京都大学(院生)
2020 年 87 巻 4 号 p. 597-608
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本稿の目的は、精神分析家エリッヒ・フロムの宗教論を検討し、「教化」する権威的な「宗教」に抵抗しつつ、なおも「宗教的」に生きる方途を探った彼の思索の教育的含意を明らかにすることである。結論として、本稿は、フロムが「気づき」の「能力」を尊重することによって、「宗教的」に生きることを構想していた事実を闡明し、最後に、彼の理論が道徳教育の教科化の事例に先鋭化される現代教育の問題に対してもつ意義を明示する。
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