杏林医学会雑誌
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毛細血管血流分配比の基礎的検討
岡井 治福岡 正和石川 とみ子伊藤 寛志長嶋 長節
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1979 年 10 巻 1 号 p. 37-41

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抄録

微小循環系では血液は細動脈から毛細血管と動静脈吻合とに分れ, それらを通って再び細静脈に合流するというモデルとして考えられる。ここで毛細血管系だけが酸素を摂取するものとして理論的にFickの法則から式をたて毛細血管血流分配比を求めた。血流を人為的に減少させることによって, 酸素利用率は毛細血管血流分配比に等しくなることが, 上記の簡単モデルで説明ができる。また, どんな複雑な血管構築でも, 人為的血流の減少により, このモデルで説明できることが理論的に証明された。イヌの後肢における実験では, 塩酸パパベリンの投与により比較的小さい値(約0.3)を, アトロピンで固定したものは, コントロールとほぼ同値(約0.4)を, 電気刺激(10 Hz)の運動負荷では比較的大きな値(約0.8)をみることができた。

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© 1979 杏林医学会
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