杏林医学会雑誌
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完全房室ブロックを合併した全身性 : エリテマトーデスの 1 例
柳沢 厚生石川 恭三
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1979 年 10 巻 1 号 p. 73-78

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抄録

全身エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus ; SLE)は心血管系に対してLibman-Sachs型心内膜炎, 心筋炎, 心膜炎を生ずるといわれている。しかしながら, 完全房室ブロックを合併した報告例は非常に稀である。我々は50歳の女性で, SLEに完全房室ブロックを合併した1例を経験した。本症例は初診時に2 : 1の2度房室ブロックを呈していたが, 2年間の臨床経過で完全房室ブロックに移行した。また心不全の増悪がみられたため, Prednisoloneの投与とペースメーカー植込術を施行した。本症例は臨床経過や心筋生検所見などからみて, SLEの病変が房室結節を含めた刺激伝導系全体にび漫性に障害を生じた結果, 完全房室ブロックをひきおこしたと考えられる。

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© 1979 杏林医学会
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