杏林医学会雑誌
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心機図法による左室収縮時間 (Systolic Time Intervals : STI) の臨床的応用と問題点
石川 正道平田 二紀代石川 恭三
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1981 年 12 巻 1 号 p. 31-39

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抄録

左室収縮時間(Systolic time intervals ; STI)の分析は古くから行なわれてきたが, 近年, 各種血行力学的検査との対比において, 非観血的に心機能を評価する手段として利用されるようになってきている。心電図, 心音図, 頸動脈波の同時記録によりSTIが測定される。疾患群によりSTI値に特徴を有するものがあり, また同じ疾患でも病態によりSTI値に変化を示す。とくに急性心筋梗塞では, 現在, さらに詳細に検討中であるが, pre-ejection period (PEP)の延長と, ejection time (ET)の短縮という傾向が得られている。しかし, 同時にSTIには計測上の諸問題がある。

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© 1981 杏林医学会
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