杏林医学会雑誌
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成人 Still 病の 1 例
長谷 章富井 重明塚田 美保子森 秀明伊藤 正高高橋 信一斉藤 昌三村川 章一郎青柳 利雄
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1986 年 17 巻 2 号 p. 241-247

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抄録

症例は17歳女性。高熱, 咽頭痛, 関節痛を主訴に当科入院。米粒大から小豆大の表在リンパ節, 軽度の肝脾腫を触知し, 体幹, 四肢に出現消退をくりかえすサーモンピンク色皮疹を認めた。熱型は37∿42℃の弛張熱を示し白血球14, 500, 血沈35/62mm, CRP 6+と高度の炎症所見を呈し各種抗生物質によっても反応せず, 諸検査による除外診断および特徴的な皮疹より成人Still病と診断した。プレドニソロン40mgより開始し下熱した。関節痛に対してはアスピリン2500mgを投与し効果を認めた。不明熱の原因の一つに成人Still病があり1971年Bywatersが報告して以来注目されるようになってきたが, 診断は除外診断によらざるを得ないため治療までの期間が長びく例が多いようである。不明熱において成人Still病を常に鑑別診断の一つとして念頭におき検査を進める必要があると思われる。

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© 1986 杏林医学会
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