杏林医学会雑誌
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学生の健康管理に関する研究 : 生活習慣と朝-夜型生活リズムとの関連
松井 知子古見 耕一角田 透松本 一弥照屋 浩司田村 ひろみ竹前 健彦
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1989 年 20 巻 4 号 p. 447-454

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抄録
18-22歳の男女学生524名を対象とし,健康状態・健康意識とBreslowらの7つの保健習慣ならびにHorneとOstbergの朝型-夜型の生体リズムに関する質問紙を利用した自己記入式のアンケート調査を行なった。有効な回答の得られた345名について,健康におよぼす生活習慣とその維持基盤である生体リズムとの関連について以下の結果を得た。1.生体リズムについて朝型>中間型>夜型の順に,数多く健康的な生活習慣を維持していた。2.夜型は朝型,中間型に比べ,疲労感と不健康感をもち,その原因が不規則な生活にあると感じている者が多かった。3.現在の生活習慣の確立時期は朝型,中間型,夜型いずれも高校卒業以後と答えた者が多く,短期間に形成されていた。学生の健康管理の推進のためには,健康的な生活習慣を維持しやすいと考えられる朝型リズムへ修正していくことが望ましいと考えられる。
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© 1989 杏林医学会
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