東京医科歯科大学教養部研究紀要
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メラトニン関連インドール化合物の終末糖化産物(AGE)架橋切断作用
勝又 敏行丸山 雄介奈良 雅之服部 淳彦
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2021 年 2021 巻 51 号 p. 43-50

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抄録

タンパク質に糖が結合することで生じる終末糖化産物(AGEs)は、細胞や組織に障害を引き起こす重要な因子としてアンチエイジングの分野で注目されている。AGEsではα-ジカルボニル構造を持つ糖化中間産物によってタンパク質中に架橋が形成され、タンパク質の機能を低下させてしまう。今回α-ジケトン構造を持つ1-フェニル1,2-プロパンジオン(PPD)をモデル化合物として用い、AGE架橋切断作用を測定する方法によって、メラトニンをはじめとする様々なインドール化合物の検討を行った。その結果、メラトニンとセロトニン、トリプタミン、5-メトキシトリプタミンにAGE架橋切断作用があることが判明した。これらの生体アミンは、糖化の進行を防ぎ、アンチエイジングに有効である可能性が示唆された。

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© 2021 東京医科歯科大学教養部
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