九州病害虫研究会報
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病害
ダイズ野生祖先種,ツルマメ(Glycine soja Sieb. et Zucc.) における3種ウイルスの発生確認
大貫 正俊
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2017 年 63 巻 p. 30-36

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抄録

ウイルス症状を示したツルマメを国内4地域(東北,関東,中四国,九州)から採集し,マメ科作物に感染するウイルスの属共通あるいは種特異的プライマーを用いたRT-PCR によりウイルスcDNA 断片の増幅を試みた。ククモウイルス属の外被タンパク質(CP)領域およびポティウイルス属の核内封入体b(NIb)タンパク質領域を増幅するためのプライマーにより,それぞれの特異的増幅産物が得られ,塩基配列のBLAST 検索によりククモウイルス属のキュウリモザイクウイルス(Cucumber mosaic virus: CMV),ポティウイルス属のインゲンマメモザイクウイルス(Bean common mosaic virus: BCMV)およびダイズモザイクウイルス(Soybean mosaic virus: SMV)の感染が推定された。2種ポティウイルスのCP 領域を増幅し,塩基配列およびアミノ酸配列のBLAST 検索を実施したところ,BCMV およびSMV であることが再確認された。 わが国の野外ツルマメにおけるCMV,BCMV およびSMV の自然感染を示唆する知見は本報告が初となる。

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© 2017 九州病害虫研究会
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