九州病害虫研究会報
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虫害
佐賀県の施設果菜類におけるタバココナジラミのバイオタイプ分布および薬剤の効果
成富 毅誌井手 洋一
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2023 年 69 巻 p. 1-7

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抄録
2020~2021年にかけて,佐賀県内全域の施設イチゴ,キュウリ,トマトおよびナス圃場から採集したタバココナジラミ個体群のバイオタイプを識別したところ,イチゴ由来の10個体群はすべてバイオタイプB,キュウリ由来の11個体群中9個体群でバイオタイプQ1,1個体群でバイオタイプB とQ1の混在,1個体群でバイオタイプB であった。トマトおよびナス由来の18個体群はすべてバイオタイプQ1であり,寄主植物間で優占バイオタイプが異なった。バイオタイプB 個体群に対する主要薬剤の効果は一部を除き高く,バイオタイプQ1個体群に高い効果を示したのはIRAC コード6の3剤のみであった。バイオタイプQ1個体群は,供試した14剤中7剤で,バイオタイプB 個体群よりも殺虫効果が低い傾向を示した。
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