九州病害虫研究会報
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佐賀県におけるイネいもち病菌の有機リン剤耐性について
菅 正道松崎 正文
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29 巻 (1983) p. 3-6

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抄録

1.1981年度に佐賀県内の穂いもちが多発した水田から分離したイネいもち病菌について,IBP,IPT剤に対するMICを測定したところIBP,IPTに対して高い耐性を示す菌株の発生がうかがわれた。
2.1982年度は現地対策試験を行った水田の葉いもち,穂いもちから分離した菌株について,菌糸伸長阻止率によるIBP剤に対する薬剤耐性を検定したところ,葉いもち,穂いもちの両時期に分離した菌株ともにIBPに対して高い薬剤耐性を示した。
3.高密度にIBP剤に対する薬剤耐性菌の発生している水田で育苗期施薬による葉いもちに対する防除試験を行ったところ,IPT粒剤は移植後35日をすぎると葉いもちが急激に進展したが,トリシクラゾール粒剤,プロベナゾール粒剤は移植後50~60日後でも十分な防除効果が認められた。
4.穂いもちに対する体系防除による対策試験の結果,有機リン系薬剤のみによる体系の防除効果は劣り,非有機リン系薬剤による体系もしくは稲作の全期間をつうじて有機リン系薬剤を1回のみ使用し,他は非有機リン系薬剤を使用した体系は防除効果が高かった。

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