九州病害虫研究会報
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16. タバコ疫病に関する研究 第VI報 浸透殺菌剤による防除効果
津曲 彦寿林 松雄
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3 巻 (1957) p. 27-29

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抄録

ヒトマイシソ及びAgrimycinがタバコ疫病防除に効果があるかどうかを検討した.
1.培養基上に於いては何れの物質も菌の発育を抑制した.Agrimycinがヒトマイシソよりも強かつた.濃度40~300ppmの間ではコロニーの大きさに差はないが高濃度では寄生力に影響する.
2.物質処理葉上では初期感染を抑制される.病斑は小形で無処理葉病斑の周縁が浸潤性であるに反し,処理葉では乾燥性である,細胞液濃度が高い.
3.組織に対する菌の侵入は,物質処理直後の葉では侵入前にもこれを抑制している,7~10日目以上経過した葉では細胞に対する吸器の形成は抑制されているが細胞間隙に対しては可成自由に生長している.細胞の吸器の寄生を受けてから病死→液化が時間的に無処理の場合より遅れる.
4.病組織内には無処理葉の場合と比較して疫病菌以外の雑菌が少い.病状が進んでも雑菌が増えない.
5.実際圃場で葉面撒布を行い銅水銀剤撒布の場合と比較したが,従来図られている病害防除態系の中では銅水銀剤撒布よりも優れてはいるが浸透陸剤としての期待は持てなかつた.
6.Agrimycinとヒトマイシンでは培養基上で抑制力の優劣の差を生じたが生葉上に於ける病状の進行及び圃場試験でははつきりした差はなかつた.

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