九州病害虫研究会報
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ビワがんしゅ病菌接種ビワ葉病斑部から抽出される二種のファイトアレキシンの経時的消長とその抗菌性
森田 昭野中 福次
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2003 年 49 巻 p. 45-49

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抄録

ビワ葉に親和性細菌であるビワがんしゅ病菌(Pseudomonas syringae pv. eriobotryae)Bグループ菌を接種すると,ビワのファイトアレキシンであるaucuparinが病斑発現とともに検出されるが,病斑拡大停止時には消失し,これに代わって.eriobofuranが検出されるようになった。ビワ葉に非親和性細菌であるタバコ野火病菌(Pseudomonas syringae pv. tabaci)を接種すると,病斑は形成されないが接種直後からaucuparinが検出され,eriobofuranは検出されなかった。これらのことから,aucuparinは病原菌の侵入・感染に,eriobofuranは病斑拡大阻止に関与していると考察した。

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