主催: 社団法人 日本理学療法士協会 九州ブロック会, 社団法人 日本作業療法士協会 九州各県士会
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回復期リハビリテーション病棟において当院では、病棟リハビリを主体としたリハビリテーションを行っている。病棟(生活の場)の中でセラピストと看護師との関わり方で、どの様なアプローチが効果的か試行錯誤してきた。その中で、しているADLとできるADLをひとつの評価表として作製しセラピスト、看護師との協業でのアプローチを実施した。できる、しているADL評価表を用いることで症例に、誰が、どんな場所で、どの位の介助量で、どのような道具を用いて関われば良いか回復期リハビリ病棟のスタッフが把握できるようになった。また「できるADL」「しているADL」の差が明確になり双方が2つのADL訓練として確立し、全体として症例の活動量を向上することが可能となった。特に今回の紹介症例においては、入院時「しているADL」と「できるADL」の差としてあった病棟の歩行、整容が3週間で「しているADL」として確立された為、更衣、排泄動作などにセラピストが「できるADL」訓練として関わる事が可能となりADL向上につながったのではないかと思われる。