九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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第30回九州理学療法士・作業療法士合同学会
セッションID: 46
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TKA術後早期理学療法介入により歩行獲得期間、膝関節可動域に違いはあるか
*嘉陽 宗朋
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抄録

【はじめに】
 当院においてTKA術後の理学療法介入は2から3日後で、CPMセッティングは看護師が行っていた。しかし、膝関節運動軸が適合しないままCPMを施行していることやCPM施行中に疼痛を訴えることが多くみられた。そこで今回、術後早期理学療法介入として術後1日目から理学療法士がCPMセッティングや術後の炎症管理、ベッド上での筋力強化を実施することで、歩行獲得期間、膝関節可動域改善に違いがあるのか検討した。
【方法】
 当院において行ったNexGen LPS-Flex型人工膝関節置換術を対象とし、手術前杖歩行自立で膝以外に歩行に障害を起こす整形疾患を持たず、中枢疾患を持たない女性12例12膝を対象とした。平均年齢は72.6歳(62から83歳)であった。これを早期介入前7例7膝、早期介入後5例5膝に分け、術後杖歩行自立までの期間、術後14日目の膝関節可動域を測定し比較した。
【結果】
 杖歩行自立までの期間では、早期介入前21.7±6.7日、早期介入後12.6±3.5日と優位に差が認められた(p<0.05)。術後14日目の膝関節可動域では、屈曲が早期介入前108.6±10.3度、早期介入後110±17.3度と優位差は認められなかった。伸展も早期介入前-8±5.7度、早期介入後-8.6±2.4度と優位差は認められなかった。
【考察】
 術後早期介入により杖歩行自立期間が短縮されたことについて、術後1日目から大腿四頭筋を含む下肢筋力強化を実施したことで、術後の廃用を最小限に抑えられたこと。アイシングにより膝の炎症を最小限に抑えられたこと。また、術後2日目から歩行訓練を開始できたことで、早期に膝の安定性が獲得され歩行能力が向上したと考えられる。
 膝関節可動域に差がなかったのは早期介入前から術後14日で108.6±10.3度と良好な結果が得られていたためだと考えられる。
【まとめ】
 術後早期理学療法介入により杖歩行自立期間が優位に短縮された。

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© 2008 九州理学療法士・作業療法士合同学会
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