日本物流学会誌ジャーナル
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物流戦略のためのパッケージ設計情報システムの開発
島田 哲夫山崎 潔
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1992 年 1992 巻 1 号 p. 53-61

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抄録

本研究では積み付け等の物流工程を中心としたパッケージ設計を対象とし、パーソナルコンピュータ上で構築したシステムを提案した.物流・包装全般を対象としているシステムは現在のところ比較的少ないが, その主な理由として, 物流環境中の多くの劣化要因を定量的に把握することがむずかしい、熟練技術者のノウハウをコンピュータ処理することが困難であることなどがあげられる.従来, 企業におけるコンピュータ処理の主な目的は, 対象とする業務の自動化・省力化である.しかし, “モノ” とそれに付随する情報の流れを追ってみると, 事務・財務・設計・製造等の各業務処理を自動化・省力化する理由として, 個々の業務にかかるコストの削減に重きを置く場合が多い.そこで, 全体的な “モノ” の流れを把握し, かつ迅速に指示を与えるため, 製品および包装からなる商品の総合的な物流工程を自動化する必要がある.本研究では, (1) 物流環境条件に関する各種実験データをもとに, パッケージ設計全般にわたる処理ルーチンを含んだ総合的な強度解析システム, (2) パッケージのパレット積み付け方法を自動決定するため, 熟練技術者のもつノウハウを知識処理するシステム (エキスパートシステム), (3) 物流工程の入力自動化のためのバーコードシステム, (4) データ管理および検索のためのデータベースシステム, について検討をおこない, 上述する主旨に基づいて強度解析, 物流バーコード, エキスパートシステム, データベース等のソフトウェアを有機的に結合させた物流戦略のためのパッケージ設計情報システムを提案した.

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