2005 年 2005 巻 13 号 p. 115-122
近年、情報化とグローバリーゼーションの進展にともない、国際物流システムは急速に変化している。日本の国際物流システムも荷主ニーズの高度化に直面し、国際航空貨物の発展に示されるように高度化を遂げている。しかし、東アジア経済圏の発展・深化の過程で日本の国際物流をとりまく環境要因は現在も変化しており、厳しい競争局面を迎えている。本稿では、国際物流をとりまく環境のパラダイム・シフトについて情報化の視点から認識し、国際物流市場の競争がネットワーク間競争の時代に入ったことを示すとともに、現代国際物流システム分析の視点と課題について提示する。