2008 年 2008 巻 16 号 p. 73-80
トラック運送業界は、物流二法施行以降、現在まで多数の参入が続いており、既に6万社を超えている。トラック運送業界では一部の大手事業者の他は、中小零細事業者が圧倒的に多く、大手元請業者による下請への運送再委託が常態化している。本研究では、当業界の取引構造、特に元請、下請、孫請といった運送取引の多層化に焦点を当て、その実態を明らかにするとともに、多層化指標の定義と指標算出を行った。また、多層取引がトラック運送事業へ与えている影響について、メリットとデメリットの視点から検討を行った。