2025 Volume 6 Issue 2 Pages 89
2020年に第1巻第1号を刊行した『マーケティングレビュー』が,6年目を迎え,今回めでたく第6巻第2号を刊行することになった。まずは,本号の刊行に際して,論文を投稿いただいた皆様,論文の審査や査読にご協力いただいた皆様,そして,編集・校正・印刷等でお世話になった皆様に深く感謝申し上げる。
これまで,『マーケティングレビュー』は,カンファレンスの受賞論文と連動した年1回の刊行だったが,今回,リサーチプロジェクト合同研究会(リサプロ祭り)が三都市カンファレンスに変更になったことで,「U24ベストオーラルペーパー賞」が創設された。第6巻第2号は,この三都市カンファレンスの受賞論文と連動して刊行されたものである。
本号に掲載された各論文をみると,ガチャやくじ引きなど不確実性を伴う販売に関する考察や,インフルエンサーのフォロワー数と共通の友達(自分の友達が当該インフルエンサーをフォローしているか否か)が広告効果に与える影響,「ふわふわ」「ドキドキ」「ワクワク」など擬態語・擬容語・擬情語の畳語が広告効果に及ぼす影響,チャットボットの反復表現が消費者心理に及ぼす影響など,U24の若きマーケティング研究者たちのオーラルペーパーに相応しいテーマとなっている。と同時に,綿密なリサーチデザインと仮説検証が行われており,いずれも読み応えのある内容になっている。
彼らの論文を刺激に,三都市カンファレンスにおけるU24のオーラルペーパー投稿が増加し,次号以降も充実した内容になることを期待している。