2021 年 38 巻 p. 150-155
自動車エンジンの低排出ガス・低燃費化の鍵を握るのは,エンジン気筒内の空気量を高精度に予測することによる空燃比制御技術の実現である。 そのためにはさまざまな運転シーンにおいて,過渡的に複雑に変化する筒内の空気量をリアルタイムに把握することが必要である。筆者らはこの課題を解決するために,統計モデルであるGaussian Process(以下,GPと記す)を用いた推定技術について研究している。本報告ではWLTCモード中の条件の下,GPを用いて空気量を予測するための説明変数の選択方法やそれによる推定結果について検討した結果を報告する。