マツダ技報
Online ISSN : 2186-3490
Print ISSN : 0288-0601
論文・解説
微細粒を用いた粒状体ダンパの振動減衰性に関する研究
阪井 博行市川 和男小湊 裕允中野 光一坂木 民司竹澤 晃弘北村 充
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2021 年 38 巻 p. 162-168

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抄録

内燃機関の振動騒音対策には,耐熱性やレイアウトの制約,更には軽量化を考慮して有効となる制振技術を適用することが重要である。本研究では,小型軽量な振動減衰構造として設置の容易性や耐熱性を必要とする箇所での振動減衰を可能とする,粒状体ダンパについて研究開発を行っている。粒状体ダンパは,構造内に複数の粒子を充てんすることで,構造体の振動エネルギーを粒子の摩擦に熱変換して振動減衰する。本減衰構造を自動車部品へと適用するには,粒子間の摩擦力や構造体との衝突力を考慮した設置が重要となる。本稿では,エンジン構造内へ設置可能な振動減衰機構として,基本粒径100μm前後の微細粒子を用いた粒状体ダンパの振動減衰の概要について紹介する。

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