2015 年 25 巻 1 号 p. 6-10
研究現場で新たな発見をして、さらに人々の生活へ役立つ形にしていくには、多くの人々の貢献が必要とされ、ときに投資や長い時間を要する。それが世界に向けた発信だったときには、文化や価値観の違いが大きな問題となったりする。日本人が異文化のなかで周囲の力をうまく引き出していくにはどうしたらよいか、感情的な問題を如何に建設的な考えに転換していくか、といったことを、3年半のドイツベンチャーでの研究生活から学ぶ機会を得て、自分なりの答えを得るに至った。ここに筆を執ることで、日常の研究生活や価値観、文化の違う人達が理解し合い、日本発の大きなInnovationに繋げていく一助となれば幸いである。