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第32回メディシナル・ケミストリーシンポジウム優秀賞受賞
温度感受性TRPチャネルアンタゴニスト活性を有するVoacangine型アルカロイドの探索・合成と構造活性相関研究
北島 満里子寺田 祐子渡辺 達夫堀江 俊治高山 廣光
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2015 年 25 巻 3 号 p. 132-137

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抄録

温度感受性TRPチャネルは、痛み受容などに関与する。我々は、アフリカ民間伝承薬のキョウチクトウ科Voacanga africanaに含有されるiboga型インドールアルカロイドvoacangineがTRPV1、TRPM8チャネルアンタゴニスト活性を有し、初めての化学アゴニスト選択的TRPM8アンタゴニストであることを見出した。そこで、voacangine関連アルカロイドの全合成研究を行い、新規アルカロイドの全合成を達成した。また、構造活性相関の結果から、catharanthineとdihydrocatharantineが強力なTRPM8アンタゴニストであり、TRPM8化学アゴニスト選択的阻害にはiboga型と同様の絶対配置のisoquinuclidine環の構造が重要であることが示唆された。

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© 2015 公益社団法人 日本薬学会
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