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第32回メディシナル・ケミストリーシンポジウム優秀賞受賞
新規ムスカリン受容体(M5)選択的アロステリックモジュレーターの創製
小久保 雅也
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2015 年 25 巻 3 号 p. 144-149

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抄録

Gタンパク共役型受容体であるムスカリン受容体(mAChR)はアセチルコリンを生体内リガンドとし、様々な疾患との関連が報告されている。一方、M5はその発現量が少なく、その機能は未だ不明な点が多い。著者らは、M5の機能解析を低分子化合物で行うことを目的に、選択的M5アロステリックモジュレーターの探索研究を行った。360,000化合物のHTSを実施した結果、M5選択的な阻害薬、活性化薬ヒットを見出した。誘導体合成をパラレル合成の手法を用いて行い、阻害薬ヒットからは受容体選択性、中枢移行性があり、良好なPKプロファイルを示すM5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)を、活性化薬ヒットから中程度の選択性、中枢移行性を有するM5ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)を見出した。

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© 2015 公益社団法人 日本薬学会
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