2020 年 30 巻 4 号 p. 162-170
AMED創薬事業部創薬企画・評価課(iD3)は、アカデミア創薬シーズの実用化の加速および製薬企業への橋渡し支援を目的に産学協働スクリーニングコンソーシアム(DISC)を立ち上げ5年が経過した。DISCは国内製薬企業22社から提供された化合物ライブラリーとハイスループットスクリーニング(HTS)を基盤とする産学のオープンイノベーションの取り組みである。アカデミアにとっては、iD3による創薬総合支援(創薬ブースター)を受けつつ、実践的な大規模ライブラリーおよび最先端機器によるHTSがAMEDの経費で実施でき、かつ、製薬企業への導出機会を得られる等、多くのメリットがある。近年、ライブラリーの拡充等、種々の改善も行っており、多くのアカデミアがDISCを活用し、画期的な新薬が創出されることを期待している。