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レドックス活性を利用した抗体修飾と応用
金井 求生長 幸之助豊邉 萌
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2023 年 33 巻 1 号 p. 33-37

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抄録

アミノ酸選択的修飾反応は、天然アミノ酸のうち1種類のみを選択的に修飾する化学反応である。これまでに、システインやリジン側鎖の求核性を活用した反応は数多くの報告があり、これらの抗体修飾への応用は、医薬品(抗体-薬物複合体)として実用化に至っている。一方で近年の発展により、システインやリジン以外のアミノ酸に対する修飾反応も開発されている。しかし、その対象はペプチドや小さなタンパク質が多く、複数のドメイン・サブユニットの複合体である抗体への応用例は少ない。さらに、修飾抗体の機能までを評価した例は限られている。本稿では、アミノ酸や反応剤のレドックス活性を利用したチロシン、トリプトファン、メチオニン選択的修飾法をとりあげ、それらを抗体修飾法へと応用し、機能評価を行った事例について紹介する。

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