2025 年 35 巻 1 号 p. 34-39
2024年のノーベル物理学賞ならびに化学賞は人工知能(AI)関連の研究者が受賞したが、天然物創薬の研究分野においてもAIの活用が広がっている。そして、天然物のスクリーニングや化合物の構造解析、作用機序の解析や構造最適化など、さまざまな用途でAI技術が使われている。筆者らは、骨粗鬆症予防薬・治療薬シーズの探索研究において、機械学習を用いた画像解析技術を活用することにより、スクリーニングの効率を格段に上げるとともに高い精度の結果を得ることができた。また、海綿から単離したC-N架橋構造を有する新規環状ペプチドがタバコBY-2細胞に対して液胞の断片化を誘導することを見出した。この現象では、アクチン繊維および細胞質糸の崩壊が認められていない点において、初めての発見といえる。