2010 年 41 巻 6 号 p. 411-416
1) 卒後5年以下の卒業生は仕事と私生活の両方の充実を望み,仕事を継続するためにライフスタイルに合った専門科の選択を挙げた.この価値観は先行研究でも指摘されている様に,この世代の若者に特有の価値観と考えられた.
2) 卒後31年以上の卒業生は,女子医学生が稀少な時代に医学部に入学し,女性医師が今後も存在するためにも「私達が頑張らなければ」という思いで仕事を継続したが,子育てや仕事のことで後悔する者もいた.
3)女性医師が直面する性差別,出産,育児に関する問題は両世代で共通して存在した.