医学教育
Online ISSN : 2185-0453
Print ISSN : 0386-9644
ISSN-L : 0386-9644
原著―探索的研究
女性医師の離職問題に対する世代による意見の相違
―順天堂大学医学部の女性卒業生を対象とした質的調査―
山崎 由花堀口 逸子丸井 英二
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 41 巻 6 号 p. 411-416

詳細
抄録

1) 卒後5年以下の卒業生は仕事と私生活の両方の充実を望み,仕事を継続するためにライフスタイルに合った専門科の選択を挙げた.この価値観は先行研究でも指摘されている様に,この世代の若者に特有の価値観と考えられた.
2) 卒後31年以上の卒業生は,女子医学生が稀少な時代に医学部に入学し,女性医師が今後も存在するためにも「私達が頑張らなければ」という思いで仕事を継続したが,子育てや仕事のことで後悔する者もいた.
3)女性医師が直面する性差別,出産,育児に関する問題は両世代で共通して存在した.

著者関連情報
© 2010 日本医学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top