医学教育
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臨床実習学生が考える,良き医師になるために必要であること
筒井 美穂奈良 正之金村 政輝本郷 道夫
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2011 年 42 巻 6 号 p. 367-370

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抄録

1)3年間にわたり東北大学病院総合診療部に臨床実習ローテートした医学部5年生を対象にアンケート調査を行い,理想の医師像とそのために必要なことを問うた.
2)多くの学生が,「理想の医師像」として,患者に対して全人的で,誠実,気遣いと思いやりのある医師像を考える一方で,自らがロールモデルとなるべき医師でありたいとの考えも伺えた.
3)必要なこととしては「理想となる医師を見て学ぶ」が最も多く,ロールモデルの重要性が伺えたが,少数ながら「悪い医師の影響を受けない」との回答もあり,潜在カリキュラムの影響力も示唆された.すべきこととして,①自らの内面的な成長を図る経験と②実践的なスキルを研く経験の大きく2つのことを考えていることが明らかになった.これらはいずれも大切なことであり,教員もこの2つのことを念頭にカリキュラムの作成や実習を行う必要があると考えられた.

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© 2011 日本医学教育学会
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