2013 年 44 巻 5 号 p. 311-314
全国80大学医学部を対象に医学教育におけるシミュレータ活用の現状に関する全国調査を実施した.平成25年1月までに75校(94%)から回答が得られた.スキルスラボはほとんどの大学(71校 ; 95%)に設置されていたが,床面積,室数(レイアウト),利用状況,人的資源には,大きな差異が認められた.また,汎用されている74種類のシミュレータについて,保有状況と活用状況を調査した.静脈採血・注射シミュレータ,呼吸音聴診,成人BLS,心音・心雑音聴診,血圧計,縫合,AEDトレーナーが90%を超えて保有され,これらの保有率の高いシミュレータが卒前教育に広く活用されていることが明らかになった.