2013 年 44 巻 5 号 p. 315-326
目的 : 医学生のEIとEmpathyの性差及び学年差を検討した.
方法 : 370名にTEIQue-SFとJSPE-S日本語版を用いた横断調査を行った.
結果 : TEIQue-SFの総合点は,有意差はなかったが学年毎に低下する傾向があった.JSPE-Sで4年次が低く,6年次は高かった.TEIQue-SFで男子が,JSPE-Sで女子が高かった.TEIQue-SFの4因子比較では,男子に社交性が高く,学年差はなかった.2調査票間で弱い相関があったが,JSPE-SとTEIQue-SFの1つの因子である自己管理とは相関がなかった.
考察 : 医学生のEIとEmpathyは学年毎に低下傾向にあることが示唆され,情動育成に加え自己管理教育が重要と考える.