2013 年 44 巻 6 号 p. 397-405
背景 : 本学では平成22年度より4学年次症候学にTBLを導入した.
方法 : その効果と問題点を学生に対するアンケート調査とともに検討した.
結果 : 最終成績は65点前後から90点前後まで幅広く分布し,評価としての識別が良い科目となった.アンケート結果では通常の講義型学習と較べて学習効果があったとする学生が多かったが,ピア評価はよくなかったと考える学生が圧倒的に多かった.重回帰解析ではこれらの回答結果と成績の間に関連はみられなかった.談合を行わなかった学生は他のグループより成績が良かった(p=0.048).
考察 : TBL最終成績はCBTの成績と相関し,特に症例形式問題の成績向上に寄与している可能性がある.