医学教育
Online ISSN : 2185-0453
Print ISSN : 0386-9644
ISSN-L : 0386-9644
特集
7. 全体の総括 : 医療社会・行動学の勧め
―本号の特集の総括として―
和泉 俊一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 46 巻 4 号 p. 343-348

詳細
抄録

 ECFMGの声明が発端になりWFMEの Global Standardsに医学部が注目し, その中の要件である「行動科学・社会科学」が, 本邦では大学ごとの特色に応じて教えられてきたために, 卒前教育のなかで体系づけられていなかったことからクローズアップされた. 少子高齢化の日本の社会は, これまでの専門医療・病院志向ではなく "生活者としての視点" も持つ医師が求められている. また初期臨床研修必修化から10年経過し "医師としての人格をかん養" の要件である各種のコンピテンスを明確化し, 学習する医学教育が求められている. プロフェッショナリズム・医療倫理・NBE・医療安全等を包括して学習するための, 実学としての "医療社会・行動学 (仮) " を, 実践に必要な教材や方略等を含めて学部教育内で整えなければならない.

著者関連情報
© 2015 日本医学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top