2016 年 47 巻 4 号 p. 271-279
臨床実習を終了した国内9医学部の6年生903名を対象として, 臨床能力に関する自己評価と教育方略を調査した. 医学教育モデル・コア・カリキュラムに準じた27項目のうち約4割が病院実習とシミュレーションの両方, もしくは, シミュレーションのみで学習されていた. また, いずれの方略でも, 学習経験のない項目が少なくないことが判明した. シミュレーション教育の高利用大学4校が低利用大学5校よりも, 多くの学習領域で有意に医学生の臨床能力自己評価が高かった.