医学教育
Online ISSN : 2185-0453
Print ISSN : 0386-9644
ISSN-L : 0386-9644
特集 インクルーシブ教育を考える
8. 色覚の多様性とカラーユニバーサルデザイン
岡部 正隆
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 55 巻 2 号 p. 153-159

詳細
抄録

 先天色覚異常は, 男女40人に1人という高い頻度で存在する感覚の多様性の一つである. その特徴は, 外見ではわからず, 配慮を必要とする人が配慮を求めないことであり, 色分けや色名で伝える情報や指示が, 姿の見えない当事者に正確に伝わっていない可能性を考える必要がある. 多様な色覚への対応は, 単に色覚異常を持つ医学生への教育上の配慮に留まらず, すべての医療者にとって, 医療チーム内, 医師患者間の日常的なコミュニケーションの中でも必要である. また, 人々の健康を守る医師になる者にとって, 色覚異常に対するかつての優生学的な社会的対応を振り返ることは, 多様性を認め合う社会において遺伝子差別をどう防ぐかを考える機会を与える.

著者関連情報
© 2024 日本医学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top