1995 年 26 巻 4 号 p. 255-261
現在の卒後臨床研修の中で救急医療の教育がどのようにされているかを明らかにするために, 全国の臨床研修指定病院および大学医学部・医科大学の附属病院を対象にアンケート調査をした. さらに, 研修指定病院 (京都第一赤十字病院) で扱う救急患者の実態調査と研修医が当直による救急医療研修を体験してどれくらいの研修ができるかを検討した. 救急告示をしている研修病院で当直による救急医療研修をすることにより, 厚生省の示した臨床研修目標の多くが達成可能であることが判明したが, 患者の不利にならないように指導医やそのほかの整備が必要である.