1995 年 26 巻 6 号 p. 413-416
病者に接するための望ましい態度の教育ぬきに, 知識の教育だけが進むとしたら, それはおかしい. 適切な知識や技能の習得は, 病気の人を援助したいという心を豊かにしてこそ可能なのである. つまり, 情意と認知とは連接したものとして教育されるべきものである. 病者への温かい態度を生み出す, 医師としての基本的な姿勢を伝えることが情意教育であり, それは臨床実習を通して繰り返し教えられなければならない. そのためには, 先輩の医師たちの良い態度が, 最良の教材である.