医学教育
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OSCE (客観的臨床能力試験) による小外科手技の評価の妥当性の検討
佐々木 宏起越智 則晶松下 明小笠原 幸裕森 崇文中泉 博幹葛西 龍樹伴 信太郎津田 司
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キーワード: 小外科手技, 評価
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1996 年 27 巻 2 号 p. 105-108

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抄録

客観的臨床能力試験 (OSCE) の手法を用いて小外科手技の評価を行った. 対象は1993年度の川崎医科大学6年生101人 (男子67人, 女子34人). OSCEの課題はA: 絹糸を用いた単結節縫合とB: ナイロン糸による器械を用いた糸結びの2つで, それぞれ44人, 57人に出題した. 評価は (1): 器具の持ち方,(2): 縫合の仕方,(3): 糸結びの仕方,(4): 抜糸の仕方の4項目について行った. 結果は, 課題Bが点数がやや低く, また, 評価項目別では糸結びの点数が低かった. 学生は糸結びが苦手であることが認められた. OSCEのほかの課題の合計得点と小外科の得点には相関が認められたので, OSCEは小外科手技を評価する方法としておおむね妥当なものと考えられた.

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