川崎医科大学総合診療部の外来実習での医学部6年生46人 (男子32人, 女子14人) の医療面接を傾聴技能の面から検討した.検討は, 学生が患者の話しにどのように反応し, 何秒で直接質問法で遮るか, 患者にどの程度視線を向けているかなどの6項目について行った.結果は, 学生は直接質問法で平均46.2秒で遮り, 相槌のほかは反応に乏しく, あまり視線を向けているとはいえなかった.結論としては, ある程度の教育をしているにもかかわらず, 傾聴技能の獲得はまだ不十分であることが分かった.今後は専門各科との連係を密にして教育することの必要性が示唆された.