3次救急患者が3次救急施設を受診すると, 常に的確な医療を受けられるが, 一般の救急外来では1次救急患者から3次救急患者までが混雑しており, 救急患者のトリアージ (振り分け) は時として患者の生死を決める結果となる. そこで, 適切なトリアージのできる救急医の教育が望まれる. 今回, われわれの救急部に1次の軽症救急患者と判断して来院した患者が2~3次救急患者であった割合を調査した. 自主来院した救急患者に2次・3次救急患者が数%含まれており, このことは救急医療において1~3次救急までの広い救急医学教育の必要性と, 1~3次救急患者を受け入れる救急施設で理想的な救急医学教育が行え得ると示唆していた.