医学教育
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医学部における英語教育の実態と改善策
アンケート調査結果より
植村 研一羽白 清J Patrick BARRON飯野 ゆき子大木 俊夫岡崎 真雄加我 君孝小林 茂昭西澤 茂
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1996 年 27 巻 6 号 p. 375-379

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抄録

平成6年度に設置された「外国語教育ワーキング・グループ」(委員長: 植村研一) では,平成7年1月9日-3月9日に全国医学部長・医科大学長 (国公立49・私立31校) 宛に「医学部における英語教育の実態と改善策について」のアンケート調査を実施し, 国公立30校 (61.2%), 私立24校 (77.4%), 計54校 (67.5%) より回答があった.役に立つ英語教育の有無については, 英会話を教えている大学が37校 (68.5%), 医学英語を教えている大学が34校 (63.0%), 英語論文作成を教えている大学が9校 (16.7%), また, 課外活動やそのほかの方法による医学英語教育を行っている大学が最高40校 (74.1%) にも達しており, 2年前の調査より増えている.英会話は低学年 (1・2年次) でも教育できるが, 医学英語は医学知識のない低学年では, 内容的に医療システム・生命倫理・医師の役割・プライマリ・ケアなどなどの一般的なものに限られる.その意味で, 中学年 (3・4年次) と高学年 (5・6年次) での教育が増えつつあることが判明した.今後, 医学部における英語教育担当者の教育改善のためのワークショップを続けていく必要が一層感じられる.

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