1997 年 28 巻 6 号 p. 425-429
わが国の人口は高齢化し, 疾病構造も変化している. そのため社会システムは大きな変革を迫られている. 地域保健法も新しく制定され, 保健活動のほとんどが保健所から市町村に移されることになった.
総合診療部は卒後臨床研修の中で臨床医学の基本を教えることや大学病院の中で専門診療科で対応困難な患者に対応する研修ばかりでなく, 社会の変化に対応できる医師の養成も重要な課題であると認識すべきである. とくに総合診療部に属する研修医が臨床予防医学を学んだり, 実際の地域に出て保健福祉活動に参加する研修も含めるべきである.