医学教育
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臨床疫学カリキュラム (案)
福井 次矢山本 和利吉村 健清大生 定義久繁 哲徳福原 俊一Joseph GREEN
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キーワード: 臨床疫学, カリキュラム
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1998 年 29 巻 2 号 p. 73-77

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抄録

約5年前から提唱され, 急速に全世界な広がりをみせているevidence-based medicine (証拠に基づいた医療) の理解と実践に不可欠な臨床疫学は, いまや臨床医学の基礎科学として認識されるに至った.しかしながらわが国では, 現在までのところ, 臨床疫学の正式なカリキュラムを作成し教授している医科大学はない.
今般, 日本医学教育学会臨床疫学教育ワーキンググループで, 15回のセッション (1回90分) からなる臨床疫学カリキュラム案を作成した.研究デザイン, バイアス, 交絡因子などの基本コンセプトの学習に続いて, 症例に基づいた検討, MEDLINE検索の学習などを行うものである.本カリキュラム案を参考にして臨床疫学の教育が多くの医科大学で開始されることが望まれる.そして, 先進的医科大学での経験を踏まえて, 今後, 本カリキュラム案が改善されることが期待される.

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