医学教育
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英国の卒前医学教育改革
General Medical Councilの勧告とレスター大学のカリキュラム
平出 敦山本 浩司笠原 彰紀吉矢 生人
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1999 年 30 巻 2 号 p. 87-91

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抄録

英国における1993年のGeneral Medical Council (GMC) の医学教育に関する勧告の内容を概括するとともに, これに基づいた新しいカリキュラムで卒前教育を行っているレスター大学の状況を視察したので報告する.勧告では, 医学的知識を詰め込みから, 自己啓発能力を養う教育への変換を重要視し, 従来の学科単位の教育を排し, 新しい枠組みのカリキュラムを, 編成することを各大学に求めている.レスター大学では, 勧告の趣旨に沿って, 基礎と臨床の枠組みを全廃し, 両者がともに寄与してmodule単位でのカリキュラムを施行している.その特徴としては, 講義中心からグループ形態の学習時間が大幅に取り入れられている点, 診療の基礎技能のmoduleはきわめて早期より組み込まれている点, 実験研究などのトレーニングは, 選択性で扱われているなどの選択性が導入されている点があげられる.

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