1999 年 30 巻 6 号 p. 433-440
歯学部5年生を対象にロールプレイと模擬患者を活用し, 医療面接を題材にしてコミュニケーション実習を行った.この実習は面接技法を通して, 面接技法の習得だけでなく, 患者の気持ちを考慮したコミュニケーションをとることを目的とした.学生に対する質問表を用いてこの実習を検討した結果, コミュニケーションの難しさや重要性の認識, 患者とのコミュニケーションをはかる際の留意点や改善点への認識, 患者の気持ちや立場の理解がなされていることが明らかになった.また, 学生はこの実習が将来に役立つと考えており, かつこのような実習を必要としていることが示唆された.