1998年9~12月に医学部医学科に在籍する女性医師教授数, 卒業校, 専門分野を調査した. 女性教授は全教授の1.7%(64名) で, 卒業校は国公立35名, 私立29名, 専攻分野は基礎20名, 社会医学8名, 臨床36名であった. 全女性教授に, 教授就任状況・勤務上の問題点・個人状況について自記式質問紙を郵送し, 47名から回答を得た (回収率73.4%). このうち18名 (38%) が最近5年間に就任していた. 女性ゆえに不利益を受けたとする回答は半数以上あったが, 上司, 家族に支援されたとする回答も多かった. 女性教授数は, 医学界での女性医師の待遇改善や管理職への登用状況を現す指標の1つと考えられる.