心周期をテーマに基本的な最重要情報を明確, 正確, 別々に提示するよう作製した「心周期: はじめの一歩」の教育効率を従来の教材と比較検討した. 医学部1年生26名を「はじめの一歩グループ」と「従来グループ」とに無作為に割り付けた.「従来グループ」には心周期に関する図表の数, 文字数, 説明方法が典型的と思われる某社の教科書を提示した. 学習者には, 教材の出典を盲検化した. 自習した後に同一のテスト (基本的な最重要情報に関する二者択一式問題30題) を施行し, 採点者には, 学生ごとの割り付けを盲検化した. 正解数は, 「従来グループ」では25.7±3.7 (mean±SD) であったが, 「はじめの一歩グループ」では29.4±1.1であった (p<0.01).